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入札書の書き方を徹底解説|記入例・封筒・委任状・無効事例まで実務で使える完全ガイド

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入札書の書き方を徹底解説|記入例・封筒・委任状・無効事例まで実務で使える完全ガイド

官公庁や自治体の入札で初めて書類を作るとき、最初につまずきやすいのが「入札書の書き方」です。入札書自体は1枚でも、実際には件名の表記、税区分、代表者名、代理人の扱い、封筒の記載、内訳書との一致まで確認する必要があります。

特に注意したいのは、価格の良し悪しより前に、書き方や提出方法のミスで入札が無効になることがある点です。実務では「金額を訂正してしまった」「委任状の名義が合わない」「封筒の案件名と入札書の件名が違う」といった初歩的なミスが起こりがちです。

この記事では、対策キーワードである「入札書 書き方」に正面から答える形で、入札書の基本、見積書との違い、具体的な記入例、封筒の書き方、委任状の要否、内訳書との整合、電子入札の注意点まで一つずつ整理します。案件ごとにローカルルールは異なりますが、まずはこの記事の流れに沿って確認すれば、提出前に見るべきポイントがつかみやすくなります。

先に結論を言うと、入札書は「指定様式確認→記入→関連書類と照合→封入または送信」の順で作るのが基本です。これだけで、よくある無効の多くは防ぎやすくなります。

入札書とは?役割と見積書との違いを最初に整理

入札書の書き方を正しく理解するには、まず「そもそも何の書類か」を押さえるのが近道です。見た目はシンプルでも、入札書は単なるメモや見積ではなく、落札者決定の基礎になる正式書類として扱われます。

入札書は契約相手を決める正式書類

入札書とは、一般競争入札や指名競争入札で、入札参加者が案件に対する入札金額などを記載して提出する書類です。紙で提出する場合もあれば、電子入札システム上で入力・送信する場合もあります。

官公庁入札では、入札書は単に「この価格でできます」と伝える紙ではありません。発注機関が落札候補者や落札者を決定する根拠となる重要書類であり、契約締結の意思を示す文書として扱われます。そのため、件名・金額・名義・押印・提出方法に不備があると、内容以前に無効となる可能性があります。

見積書との違いを法令・運用ベースで比較

実務で混同されやすいのが、入札書と見積書の違いです。結論から言うと、入札書は競争入札で使う書類、見積書は主に随意契約や見積合わせで使う書類です。

国の契約実務では、随意契約にあたって見積書を徴取する考え方が、予算決算及び会計令第九十九条の六に示されています。また、少額随意契約の金額基準は予算決算及び会計令第99条、自治体では地方自治法施行令別表第5などで整理されています。つまり、どちらも価格提示の書類ではあるものの、使われる手続自体が違うということです。

項目

入札書

見積書

主な場面

一般競争入札・指名競争入札

随意契約・見積合わせ

役割

正式な入札意思と金額提示

契約候補価格の提示

様式

発注機関の指定様式が多い

指定様式または任意様式の場合がある

ミスの影響

無効になりやすい

再提出や補正の扱いは案件次第

代用可否

見積書で代用しにくい

入札書の代わりにはならない

そのため、「見積書があるから入札書は不要」「見積書の内容をそのまま出せばよい」と考えるのは危険です。案件ごとに求められる書類が違うので、公告・入札説明書・様式集の確認が前提になります。

発注機関ごとに様式が違うため指定書式確認が最優先

入札書の書き方で最も大事なのは、実は「きれいに書くこと」ではなく、発注機関が指定する様式・記載要領に合わせることです。国、都道府県、市区町村、独立行政法人では運用が異なり、同じ自治体でも工事・物品・役務で様式が分かれていることがあります。

よく違いが出る項目は、次のとおりです。

  • 入札日と作成日のどちらを書くか

  • 金額を税抜で書くか税込で書くか

  • 先頭に「¥」を付けるか

  • 末尾に「-」や「也」を付けるか

  • 押印が必要か不要か

  • 代理人が入札する場合の書き方

  • 封筒の宛名・朱書き指定の有無

迷ったときは、一般論よりも当該案件の公告、入札説明書、記載要領、指定様式を優先してください。実務では、ここを飛ばすことが最も大きなミスの原因になります。

入札書を書く前に必ず確認すべき5つの前提条件

入札書は、いきなり記入し始めると失敗しやすい書類です。まずは前提条件を固めてから書くほうが、手戻りを減らせます。

1. 公告・入札説明書・様式・記載要領の確認

最初に確認したいのは、案件の正式名称、契約番号、提出期限、提出方法、必要書類、押印要否、封筒の指定です。とくに「入札書」「委任状」「内訳書」「封筒」の4点はセットで確認してください。

可能なら社内で、公告PDF・様式・記載要領を1フォルダにまとめる運用にしておくと、最新版の取り違えを防ぎやすくなります。

2. 税抜・税込の指定確認

入札金額は税抜記載が基本とされることが多いものの、案件によっては税込表記や特定の記載方法が指定されることがあります。ここを誤ると、価格自体が正しくても失格や無効の原因になりかねません。

また、内訳書では税抜で積算しているのに、入札書だけ税込で記入してしまうミスも起こりがちです。入札書・内訳書・積算表の税区分を統一して確認しましょう。

3. 代表者名・住所・商号は登録情報と一致させる

会社名や住所、代表者職氏名は、入札参加資格申請の登録内容と整合している必要があります。株式会社の有無、全角・半角、ビル名の有無など細かな表記差でも、案件によっては確認対象になります。

とくに支店・営業所で資格登録している場合は、本店名義で書かないことが重要です。登録上の受任者が誰かを先に確認しておくと、委任状の要否判断にもつながります。

4. 代理人入札か本人入札かを先に確定する

代表者本人が入札するのか、支店長や営業担当など代理人が入札するのかで、入札書の名義・押印・委任状の要否が変わります。これを後から決めると、入札書と委任状の整合が崩れやすくなります。

実務では、「今回の案件は誰の権限で入札するのか」を最初に確定してから様式を開くのが安全です。

5. 紙入札か電子入札かで必要書類が変わる

近年は電子入札が主流ですが、案件によっては紙入札も残っています。紙入札では封筒、封かん、封印、郵送方法まで確認が必要です。一方、電子入札ではICカードや電子証明書、有効期限、利用者登録の状態が重要になります。

つまり、入札書の書き方は同じようでいて、提出手段によって実務の注意点がかなり変わるということです。

入札書の基本的な書き方【記入例付き】

ここからは、実際の入札書にどう書くかを整理します。発注機関の指定様式がある前提ですが、一般的に確認すべき項目は共通しています。

件名・公告番号・契約番号の書き方

件名は、公告や仕様書に記載された正式名称をそのまま転記するのが基本です。略称や社内呼称は避けます。契約番号、入札番号、工事番号などが指定されている場合は、その番号も誤記なく記載します。

記入例

件名 令和8年度 ○○庁舎清掃業務委託
公告番号 契約第123号

よくあるミスは、年度を落とす、案件名の一部を略す、封筒の件名と一致していない、といったものです。件名は入札書・封筒・委任状・内訳書でそろえる意識が大切です。

入札金額の書き方と税区分の注意点

多くの案件では、入札金額は消費税及び地方消費税を含まない税抜額で記載します。ただし、必ず案件ごとの指定を確認してください。

記入例

入札金額 ¥1,200,000-

先頭に「¥」、末尾に「-」または「也」を付ける運用が一般的ですが、これも様式指定が優先です。金額の訂正は無効になることが多いため、誤記した場合は訂正せず書き直すほうが安全です。

また、内訳書合計と1円でも違うと問題になることがあります。入力前に、税抜・税込、端数処理、合計金額を必ず照合してください。

日付・宛名・会社情報・代表者名の書き方

日付は「作成日」「提出日」「開札日」など案件で扱いが違います。様式に日付欄がある場合は、そのルールに従って記入します。

宛名は、発注機関名や契約担当者名を指定どおりに記載します。会社情報は、住所、商号または名称、代表者役職名、氏名まで正確に書きます。

記入例

令和8年4月15日

○○市長 ○○ ○○ 様

住所 東京都千代田区○○1-2-3
商号 株式会社全国入札サービス
代表者職氏名 代表取締役 山田 太郎

支店長名義で資格登録している場合は、代表取締役ではなく受任者名義で書くことがあります。資格審査申請時の登録内容を見ながら記入するとズレを防げます。

押印の要否と押す印の種類

近年は押印不要の案件もありますが、依然として押印を求める発注機関もあります。押印が必要な場合、どの印を使うかも確認が必要です。一般には、入札参加資格申請時に届け出た使用印や代表者印と整合するものを用います。

注意したいのは、入札書の印、委任状の印、封筒の封印に使う印が一致しているかです。案件によっては代理人印が必要で、代表者印では足りないこともあります。

手書き・印字のどちらがよいか

指定がなければ印字でも手書きでも認められることがありますが、読みやすさと転記ミス防止の観点からは印字が無難です。ただし、署名欄や押印欄に独自ルールがある場合もあるため、様式の指定を優先してください。

手書きの場合は、消せるボールペン、鉛筆、修正液は使わないのが基本です。黒または青の消えない筆記具を使い、清書前に下書きや印字版で内容確認を済ませておくと安心です。

ケース別でわかる入札書の記入例

同じ様式でも、誰が入札するか、案件が何かによって書き方の見え方が変わります。ここでは典型的なパターンを整理します。

代表者本人が入札する場合の記入例

令和8年4月15日

○○市長 ○○ ○○ 様

住所 東京都千代田区○○1-2-3
商号 株式会社全国入札サービス
代表者職氏名 代表取締役 山田 太郎 印

件名 令和8年度 ○○庁舎清掃業務委託
入札金額 ¥1,200,000-

この場合は、代表者本人が入札権限を持っている前提なので、通常は別途の委任状は不要です。ただし、支店受任案件や持参者と名義人が異なる運用では注意が必要です。

代理人が入札する場合の記入例

令和8年4月15日

○○市長 ○○ ○○ 様

住所 東京都千代田区○○1-2-3
商号 株式会社全国入札サービス
代表者職氏名 代表取締役 山田 太郎
代理人氏名 営業部長 佐藤 次郎 印

件名 令和8年度 ○○庁舎清掃業務委託
入札金額 ¥1,200,000-

このケースでは、別途委任状が必要になることが一般的です。重要なのは、委任状の受任者氏名と入札書の代理人氏名が完全に一致していることです。役職名の有無まで揃えておくと安全です。

物品・役務・工事で表記が変わるポイント

案件種別によって、件名や番号の呼び方が変わることがあります。

  • 工事:工事名、工事番号、工事場所、工期

  • 物品:件名、品名、納入場所、納入期限

  • 役務:業務名、履行場所、履行期間

また、工事では積算内訳書の提出義務が特に重要になりやすく、物品や役務では仕様適合や品番確認のほうが重視される場合もあります。書き方の基本は同じでも、添付書類の重みが違うと考えるとわかりやすいです。

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委任状が必要なケース・不要なケース

委任状は、入札書の書き方とセットで理解しておきたい論点です。ここが曖昧だと、せっかく入札書を正しく書いても無効リスクが残ります。

委任状が必要になる典型例

一般に、代表者本人ではなく別の人が入札する場合は委任状が必要です。たとえば、営業担当、部長、課長、現場担当者が持参・提出・立会いするケースが該当します。

また、支店長や営業所長であっても、その人が資格登録上の受任者として扱われていない場合は、代理人として委任状が必要になることがあります。

委任状の一般的な記載項目は次のとおりです。

  • 委任日

  • 委任者の住所、商号、代表者名

  • 受任者の氏名、役職

  • 委任事項

  • 対象案件名

  • 押印

委任状が不要なケース

代表者本人がそのまま入札する場合は、通常、委任状は不要です。また、入札参加資格申請時に支店長や営業所長などが受任者として登録されており、契約締結権限を含む権限が与えられている場合は、委任状不要となる運用もあります。

ただし、ここは発注機関ごとの差が出やすいポイントです。受任者であっても案件ごとに委任状提出を求める例があるため、一般論だけで判断せず、公告・説明書を確認してください。

委任状と入札書の名義・押印不一致に注意

委任状で最も多いミスは、名義や押印の不一致です。たとえば、委任状は営業部長宛てなのに、入札書は課長名で提出している、あるいは委任状は代表者印なのに入札書は別の印を使っている、といったケースです。

提出前には、少なくとも次の3点を横並びで確認しましょう。

  • 委任状の受任者名と入札書の代理人名が一致しているか

  • 案件名が一致しているか

  • 必要な印が適切に押されているか

この3点だけでも、代理人入札の事故はかなり減らせます。

入札書封筒の書き方と入れ方

紙入札では、封筒の作成まで含めて「入札書の書き方」と考えたほうが実務的です。封筒不備で無効になることもあるため、見落とせません。

封筒表面に書くべき項目

一般的に、封筒表面には次のような項目を記載します。

  • 宛名(発注機関名、担当部署名、職名など)

  • 案件名

  • 契約番号、工事番号、入札番号など

  • 「入札書在中」の文言

  • 必要に応じて「親展」「開札日時」など

表面の記入例

○○市役所 契約検査課 御中
契約第123号
令和8年度 ○○庁舎清掃業務委託
入札書在中

代理人入札では「入札書及び委任状在中」と記載する運用もあります。朱書き指定がある場合は、その指示に従ってください。

封筒裏面に書くべき項目

裏面には差出人情報として、住所、会社名、代表者名または受任者名を記載することが一般的です。発注機関によっては、封筒裏面の記載項目も指定されます。

裏面の記入例

東京都千代田区○○1-2-3
株式会社全国入札サービス
代表取締役 山田 太郎

ここでも、資格登録名義や入札書名義と一致しているかを確認してください。

長形3号・長形4号など封筒サイズの目安

紙入札でよく使われるのは、長形3号または長形4号です。

  • 長形3号:A4三つ折り向き

  • 長形4号:B5三つ折りや四つ折り向き

ただし、発注機関指定の封筒やサイズがある場合はそちらが優先です。A4書類を無理に折って読みにくくしないよう、同封書類の量も考えて選びましょう。

書類の折り方・入れ方・封かん方法

A4の入札書を長形3号に入れるなら、三つ折りが一般的です。委任状や内訳書も同封する場合は、折り方を揃えると収まりがよくなります。

封入の順番に厳密な指定がない場合でも、入札書、委任状、内訳書の順など、社内でルール化しておくと確認しやすくなります。封入後は糊付けして封かんし、必要があれば封印を行います。

割印・封印が必要な場合の押し方

封印が必要な案件では、封筒の継ぎ目にまたがるように押印します。いわゆる割印の形で、封を開けたかどうかがわかるようにするのが目的です。

市販封筒では既に糊付けされている部分があるため、運用によってはその部分も含めて押印が求められることがあります。原則として、入札書に押した印と同じ印を使うと考えると整理しやすいですが、案件指定があればそちらを優先してください。

内訳書の書き方と入札書との関係

工事案件を中心に、内訳書の取り扱いは非常に重要です。入札書だけ正しくても、内訳書が不備だと無効になることがあります。

内訳書の提出義務がある案件とは

公共工事では、公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律第十二条により、入札金額の内訳を記載した書類の提出が求められる場面があります。自治体によって運用は異なりますが、建設工事では積算内訳書の提出が必須となる案件が少なくありません。

たとえば別府市では、一般競争入札・指名競争入札の建設工事で積算内訳書の提出を求める運用があり、予定価格に対する一定水準以上の入札では詳細な積算内訳書を追加で求める例も公表されています。

単価×数量×金額の基本ルール

内訳書の基本は、各項目について単価×数量=金額が追えることです。工事なら工種ごと、物品なら品目ごと、役務なら作業内容や回数ごとに整理します。

「一式」表記が直ちに不可とは限りませんが、多用すると根拠が見えにくくなります。発注機関が設計書や金抜設計書を提示している場合は、その構成に合わせて記載するのが安全です。

入札書の金額と内訳書合計を一致させる方法

最重要ポイントは、内訳書合計と入札書金額を一致させることです。別府市でも、工事価格計と入札価格が一致しない場合などを無効例として示しています。

一致させるための実務対応としては、次の方法が有効です。

  • 内訳書の最終合計セルを入札金額転記元として固定する

  • 税抜・税込の列を分ける

  • 端数処理ルールを事前に決める

  • 提出前に第三者が転記チェックする

一式計上・端数処理・税区分で起きるミス

無効につながりやすいのは、一式値引きで金額調整する、端数処理のタイミングがバラバラ、税区分が混在している、といったケースです。別府市では、一括値引き項目による調整を無効例として示しています。

また、電子入札では押印不要でも、紙提出の内訳書では押印必須とする運用もあります。つまり、内訳書は「内容」だけでなく「提出形式」も確認が必要です。

入札書が無効になる主な事例一覧

ここでは、実務でよくある無効事例を原因別に整理します。提出前に一覧で確認できるようにしておくと便利です。

分類

主な無効事例

対策

金額記載

金額訂正、税区分誤り、判読不能

訂正せず書き直す、税抜税込を再確認

件名・番号

案件名の略記、契約番号誤記、封筒との不一致

公告からコピーペーストして統一

名義

会社名・住所・代表者名が登録情報と不一致

資格登録情報を見ながら転記

代理人

委任状不足、代理人名不一致、代理人印漏れ

委任状と入札書を並べて確認

封筒

宛名漏れ、入札書在中の記載漏れ、封かん・封印漏れ

封筒チェックリストを用意

内訳書

未提出、金額不一致、指定様式違反

提出要否と合計一致を確認

提出方法

期限遅れ、郵送方法違反、重複提出

締切より前倒しで発送・持参

金額訂正・記載漏れ・判読不能

もっとも典型的な無効原因です。金額欄の訂正、空欄、数字の判読不能、消える筆記具の使用などは避けるべきです。金額ミスは訂正印対応ではなく、書き直し前提で考えたほうが安全です。

封筒表示と同封書類の不一致

封筒の件名と入札書の件名が違う、契約番号が違う、封筒に書いた会社名と中の書類名義が違う、といった不一致も無効要因になりえます。封筒は最後に書くのではなく、中身確定後に同じ原稿を見ながら記載するとミスが減ります。

委任状不足・押印ミス・名義不一致

代理人入札では、委任状がない、代理人名が違う、必要な印がない、といったミスが起きやすいです。担当者変更が直前で発生したときは特に注意してください。

指定様式違反・提出書類不足

古い様式を使ってしまう、別案件の様式を流用する、必要な添付書類が抜ける、といったケースもよくあります。自治体公式サイトからダウンロードした最新様式を使い、更新日や案件名を確認しましょう。

同一案件への重複提出や期限遅れ

紙入札でも電子入札でも、期限遅れは基本的に受理されません。また、同一案件に同一者が複数の入札書を提出することは問題になります。締切直前ではなく、社内締切を1営業日前や数時間前に設定しておくのが現実的です。

電子入札での入力・添付時の注意点

電子入札は封筒が不要な分、簡単に見えるかもしれません。ただ、紙入札とは別の落とし穴があります。

紙入札と異なるチェックポイント

電子入札では、画面入力した金額、添付ファイル名、ファイル形式、送信完了状態の確認が重要です。入力後に保存したつもりでも送信が完了していないケースや、添付ファイルを差し替え忘れるケースがあります。

項目

紙入札

電子入札

入札書

紙の指定様式に記入

システム画面に入力

封筒

必要

不要

押印

必要な場合あり

電子署名・システム認証中心

主なミス

記載漏れ、封印漏れ、郵送遅れ

ICカード期限切れ、送信漏れ、添付ミス

確認方法

書面の目視確認

受付票・送信完了画面の保存

電子証明書・ICカード・有効期限の確認

松江市の案内でも、電子入札にはパソコン環境、ネットワーク、電子証明書(ICカード)、カードリーダライタ、利用者登録が必要とされています。利用者登録が未了だと、そもそも参加できません。

電子証明書は、なりすまし防止や改ざん防止のための重要な仕組みです。ICカードの期限切れ、担当者変更、カードリーダの不具合などで当日に止まることもあるため、案件直前ではなく平時から確認しておく必要があります。

紙入札が例外的に認められるケース

電子入札が主流でも、やむを得ない事情がある場合に紙入札への切り替えが認められることがあります。たとえば、システム障害、電子証明書の失効・破損などが例として挙げられます。

ただし、紙入札への変更は自由に選べるとは限りません。事前申請や承認が必要なことが多いため、発注機関のルールを確認してください。

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提出前チェックリスト|無効を防ぐ最終確認

ここまで確認しても、提出直前は焦りやすいものです。最後はチェックリストで機械的に確認するのが有効です。

入札書チェックリスト

  • 指定様式は最新か

  • 件名、公告番号、契約番号は公告どおりか

  • 入札金額の税区分は正しいか

  • 金額に訂正、判読困難箇所はないか

  • 住所、商号、代表者名は登録情報と一致しているか

  • 日付は指定ルールどおりか

  • 押印要否を確認したか

封筒チェックリスト

  • 宛名は正しいか

  • 案件名、番号は入札書と一致しているか

  • 「入札書在中」等の必要文言を書いたか

  • 差出人情報を記載したか

  • 封かんしたか

  • 封印・割印が必要なら押したか

内訳書・委任状チェックリスト

  • 内訳書提出の要否を確認したか

  • 内訳書合計と入札金額は一致しているか

  • 税区分と端数処理は統一されているか

  • 委任状は必要か不要か判断済みか

  • 委任状の受任者名と入札書の代理人名は一致しているか

  • 必要書類をすべて封入または添付したか

発注機関ごとのローカルルールはどう確認する?

入札書の書き方で迷ったときは、一般論より自治体や官公庁の公式情報に当たるのが確実です。特に次の順で確認すると、必要情報を拾いやすくなります。

  1. 入札公告

  2. 入札説明書

  3. 様式集・記載例

  4. 質疑回答書

  5. 契約課・入札担当課のFAQ

実務では、自治体公式サイト内で「入札書 様式」「委任状 PDF」「内訳書 取扱い」「電子入札 物品」などで検索すると見つけやすくなります。別府市のように、積算内訳書の無効例まで公開している自治体もあるため、自社の案件と近い公表例を参考にするのも有効です。

よくある質問

入札書は手書きでないとだめ?

必ずしも手書きとは限りません。指定がなければ印字で提出できる運用もあります。ただし、署名欄や押印欄の扱いは別ルールの場合があるため、案件ごとの様式確認が必要です。

金額を間違えたら訂正印で直せる?

一般におすすめできません。金額訂正は無効事由となることが多いため、訂正ではなく書き直しが安全です。

押印不要の案件でも社印を押したほうがよい?

任意で押せば安全、とは言い切れません。押印不要案件では、指定外の押印が問題になる可能性は高くないものの、様式どおりに出すのが基本です。迷ったら発注機関に確認してください。

見積書で代用できる?

通常はできません。入札書と見積書は使われる手続が異なるため、競争入札で見積書を代用するのは適切ではありません。求められた書類をそのまま提出する必要があります。

まとめ|入札書は「指定様式確認→記入→照合→封入」の順で作る

入札書の書き方で最も大切なのは、書類1枚だけを見ないことです。実務では、入札書、委任状、内訳書、封筒、電子入札画面がすべてつながっています。

あらためて整理すると、無効を防ぐ基本は次の4ステップです。

  1. 指定様式確認:公告・説明書・記載要領を読む

  2. 記入:件名、金額、名義、日付、押印を正しく記載する

  3. 照合:委任状、内訳書、封筒、電子入力内容と一致確認する

  4. 封入・送信:封かん、封印、提出期限、送信完了を確認する

初めての担当者ほど、書き方そのものより「どこで無効になるか」が不安になりやすいものです。だからこそ、案件ごとの指定を起点に、記入例とチェックリストを使って機械的に確認する運用が役立ちます。

全国入札ナビでは、こうした入札実務の情報整理や案件確認を進めやすくするための記事を今後も発信していきます。まずは今回のチェックリストを、社内の提出前確認フローにそのまま取り入れてみてください。

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